「普通」がわからない子たち。

ばあばの家で長い長い夏休みを楽しんでいる息子。
おばあちゃんとテンポの合う17歳男子ってどうよって思うけれど、息子が居れば安心なことも多いので、
好きなだけ居てくれと見守ってます。

が、しかし。
先日、憤慨した母から電話が入りました。

「もう出ていきなさいって追い出したわよ!」
なにが起こった?
聞くと、たわいない話でした。
長髪の息子を見かねて母が言ったのですって。「もっと他の子みたいに普通の髪型に切ってきなさい」

息子は思春期のわりに(不条理な制度にはよく怒ってるけど)人に対して99%怒らないと言っても過言じゃない男子。
それが最後の1%、この「普通にしなさい」という言葉に激怒しちゃう。
まさに「竜の逆鱗に触れる」です。

「ばあばは、短い髪の毛のくうちゃんが好きだから切ってこない?」って言えばよかったのにと言ったら、
そうなんだけど・・・と、もごもご。
案外と言葉で表現するのが面倒な時も多くて、「普通に」で済ましちゃうんですよね。
安直に使える「とりあえずビール」的な言葉なんだなーと思います。

ばあばの言い分に「子供かい!」って苦笑しつつ、明日なにが起こるかわからない年齢なんだから
大切に思う人とは喧嘩で別れちゃダメだってば!と説得したら、
なにが起こるかわからないって方に反応されて、私が藪蛇だった事件(とほほ)
渋々孫に電話して戻ってこさせ・・・その後詳細わかりませんが、息子がまだ東京にいるってことは解決したのかな。まったくもー。

息子へ、「普通にしろ」って言葉は相変わらず地雷です。
うちの子だけかと思ってたら、先日NHKで不登校がテーマの番組で、宮本亜門が不登校になった時に
親に「普通はみんな通ってる」と言われて、心のすべてのシャッターが降りちゃったと語ってました。
なにが普通なのか。僕は普通じゃないのか。その言葉で完全に引き篭もったんだとか。

東大のプロジェクト「Rocket」で集められた子たちは、変わった子やこだわりの強い子それぞれかなり違うけれど、
この「普通」がわからない子たちってのが共通点かもしれません。
彼らを見ていると、世の子供は「普通」の気分がわかる子とわからない子の二通りに分けられるのか?
などと思う今日この頃。わからない子同士も互いに理解し合えるのが面白いのです。

学校をやめ、大人の中で育っている息子は、
お馬鹿な十代同士で無知な会話を楽しみながら何かしらエネルギーを得ていく、
「青春」とか「同世代で馬鹿をする」こっ恥ずかしく青い時間を経験できないで終わるのかなと、
そこだけがかわいそうに思えてた私。
そうしたら、ここ最近ですが、
「普通がわからない」気の合う友人が色々できて、
家に遊びに行ったり泊まりに行ったりするようになりました。
東京でもここ数日友人宅に泊まりに行って、心置きなく共作で絵を描きながら物語を作って遊び、
今日はもう一人の友人と合流して3人でどっかの大学へひやかしに行くんだとかで。
会ったことのない息子の友人たち。
夕食をごちそうになったり、泊めていただいたりするたびに電話で挨拶すると、だいたい
「友達が家に遊びに来るなんて殆どないので、とても嬉しいんです」と向こうのお母さんがおっしゃる。
そして、互いに出会えてよかったですね なんて喜びあって電話を切るのでした。

皆、とても歴史や芸術や科学に長けていて、話していることがすごく高度でマニアック。
学校ではそれを、運が良ければ「博士」と受け入れられ、運が悪ければ「キモっ」てはじかれ。
TVではそんな子たちを最近よくテーマにしてますが、どうも過ぎた特集でしっくりこない。
各地に分散してる「普通がわからない子」同士が出会えるだけで、ちゃんと社会にハマる道を模索始めるわけで。
皆1人きりに落ち込んで疎外感に悩む「普通の子たち」なのですよね。

あ、これって「みにくいアヒルの子」の話みたいですよねw



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Commented at 2018-09-12 16:41
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by africaj at 2018-09-17 14:21
>鍵コメさん

ありますよね、地雷(汗)
母は昔の人だし末っ子育ちなので、「子供の気持ちを考えてモノを言う」などを考えたことがないんですすすす。
くーま、どうなんでしょうねwでもね、好きなことやってると、面白い人間になることは確かだなーって思うんです。見てて楽しいので見守りたいです♪
「キャットストリート」あらすじ見て納得。うん。読んでみますね。ありがとうございます~


Commented by ayaya at 2018-10-25 12:31 x
私も「ふつうは・・」「みんなは・・」という言葉を言われると本当にイラッとするので、よく分かります。
自分の価値基準ではないことを「ふつう」という言葉で押し付けられている気持ちになるんです。

ハッと思ったのは、「ふつう」が分かる人もいるんですね・・。その人にとっては、私は宇宙人かも。

息子さんがたくましくご自分に合った環境で進まれる姿、
これからも楽しみにしています。
Commented by africaj at 2018-10-28 14:35
> ayayaさん

やはり、なのですね。私は物心ついた時から「ふつう」から浮かないようにすることを教育されてきたので、息子を育てるうちにハッと気が付いたのですよね。。。「ふつう」がわからない人もいるのか!と。
自分とは価値基準が違うとしても、その人の育ってきた時代や環境で生まれるであろう「ふつう」を想像しながら、理解するわけですが、そもそも「ふつう」という感覚がわからなければ、別世界を生きてますよね。

「ふつう」がわかる人とわからない人は、互いにその存在を知ることで共存できる。。。と、
家族という小さな世界の中で確信持ちました。
ありがとうございます。
息子は・・・どうなっていくのか、見守っていてくださいね。
by africaj | 2018-09-08 15:40 | 息子のはなし | Comments(4)

都会のはじっこ、山のはじまりの手作りな暮らし。畑のこと、日々のパンとお料理、発酵の実験、パパの狩り、子育てを綴ります。


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