9月の授業・炭窯直し3ヶ月行きます

発表したい子が手を挙げて順番を決めていく中、自信なさげだったので当てられず、
結局時間切れで1人だけ翌日の発表になった息子でした。

素直に心を開放できず身動き取れなかった自分から抜けた子たちの発表が
息子の心に届いたらいいなと思いつつ。
私とは宿泊が違うので、ただ明日には良い発表ができるといいなと切に思いました。


さて、息子の発表は、
夏休みに青春18きっぷでした1人旅についてでした。

鈍行で宗谷岬を目指すプロジェクトを辞退した彼。
それでやってきた「自分の旅」が、今回。
「この旅(安宿と青春18きっぷの一人旅)でわかったことは、
日本は、本当は移動に時間がかかるほど大きいのに、便利になったことでとても小さく狭く感じてしまうんだってこと。
便利になる前はそうありたいと皆が努力して、
便利になっちゃったら慣れるのも早くて、嬉しいとか有難いって気持ちも感じなくなる。
つまり、便利にしようと頑張ってる時が一番面白い時間なのだろうなと思いました。
教授が、『鈍行の旅で、日本が失ったものが何かを見つけてこい』とお題を出した、その答えですが、
僕は『日本は便利になった分、面白みを失ってしまった』ということじゃないかと思います。」と言いました。

とても良いことを言っていました。
きちんと写真や地図とリンクさせて
皆にわかるように発表すれば、もっと人を惹きつけられたのに、
準備できず、口頭で旅行記を読み上げるだけの発表だったので魅力に欠けて、
思いのどれくらいが聞き手に届いたかなと思うと、残念に思えたけれど。

話し終わって、
小さく息を吸ってから、
「じゃあ、これから僕についての話をします」とおもむろに続けました。
「僕はこの発表で、本当は各駅ごとに区切って写真を揃えて見せていこうと思ってました。
地図も手書きで、あれこれ考えて描いたりして、ああしようこうしようと考えて、
これはもうこの発表完璧だな!って思ってたんです。
でも、じゃあ作業に取り掛かろうって時に、うーんあと1時間後。
あと1時間したら・・・とベッドに寝転がって24回思ったら、一日が終わってました。
そして今日になってしまった。

僕は自分のこういう所が、頑張ればいつか直せるとずっと思ってました。
だから一生懸命頑張らなきゃって思ってきたけど、いつも結局できない。
でも形にできなかったら、やらなかったのと同じって思われる。
じゃあ、僕の過ごした旅の時間はなんだったんだろう。

こういう自分を、
僕は、どう頑張っても直せないんだってことに気がついました。
普通の人は、やる気がなくてもやる気が出せる。
どんなに面倒くさがりな人もギリギリになればやれる。
でも僕は、今回試してみたけどギリギリでもできなくて、おかげでこんな発表になって。
僕は、ギリギリになってもできないヤツだった。

人に頼まれて、やって欲しいって言われたのにやらなかったら、
なーんだって思われて、
ぼくがその時本当に助けたいとか役に立ちたいって思った気持ちなんて誰も分からない。
かえって悪気があるとか、嘘つきとか言われるのなら、
僕はこれからは、どんなに目の前で人が困ってたり苦しんでたりしても、
どんなに頑張ってもできないことは、『できない』って言うことします。
そうすれば、結果は同じでも、僕の心はすり減らない。その方がいいってわかりました。」


息子の苦しんでることや今思ってる素直に分析した気持ちが聞けたのはラッキーでした。
彼はとても優しい子で、頼まれたり願われたりするとやってあげようと思っちゃう。
私やパパのことが大好きで、私達が望むことを、頑張ろうとも思うのです。
だから、私達が軽く言ったことも、
彼はつい素直に頑張ろうとしてしまうところがあるのも知っていたので、
それが「息子の本心と反した」親の方向づけになってしまってないかと、いつも心配してたんです。

さんざん悩んで、やっぱり親として高校の勉強はやって欲しいと言ったことは記事にしましたが。


「通信制高校に行く」って彼の決意はもしかしたら、彼の本心と反してないかと
不安になりました。
彼が動けないのは、たぶん本心と周囲の要求にギャップがあるからじゃないだろうか。

発表を聞きながら、私も考え続けました。
でも、「もうできない時はできないと言う」って言葉はほっとしました。
それが正しいし、そうであって欲しいので。

先生が言いました。
「うん、でも君が思ってるのと同じことを思ってる子達、ここにいると思う。そんな子手を挙げてみて?」

すると二人の子が手を挙げました。

「私はチャキチャキやっちゃいたい方なんだけど。
皆の中にも、パソコン開いて打ち続けてないと落ち着かない子もいるし、
私みたいなタイプの子がいるよね?手を挙げてみて」

数人が手を挙げました。

「UCバークレー校のヤンキー集団の話は知っている?
世の中を動かす発明をどんどん作り出してる集団なのだけど、
彼らは1人もオールマイティな人間がいないことでも有名なの。
彼らの考え方はこう。
できないことをきちんと言えば、自分の出来ることを主張すれば、
出来る部分を自分がやって、できない所はできる人が担当することができる。
結果的に最強の集団になったんだよね。

チャキチャキやっちゃいたい子とぜんぜん動きたくない子が組めばいいんじゃないかなあ?
1人の人間がオールマイティで頑張るより、ずっと力強い仕事ができるんじゃないかな」
そんな助言を受けてました。


その後は親は追い出されたので、どうなったかは知りません。
面談もあったのですが、うちは息子の希望で親なしで受けたので、
どんな話になったかもわからないです。

全てが終わって息子から、
北海道に三ヶ月籠って、炭焼き窯の修復するボランティアをしますって言ってきたと報告を受けました。

夏にやっていた「野生の馬を捕まえて枝を集め、壊れた炭焼き窯を修復する」プロジェクトは、
この前の台風の被害で、浸水してしまい、
地形までも変わってしまうダメージを受け、行き来を続けてできるレベルではなく、
誰かが籠って本格的に修復をしないと、このプロジェクトは終わらなくなってしまったのだそうな。
和歌山の備長炭の技術を継いだ80代のおじいさんの「伝統」を残すというのもプロジェクトの目的だそう。
このおじいさんと、地元のおじさん達とともに、毎日穴を掘ってレンガを積んで、
窯を修復するのは、ちっとも楽しいことではなさそう。
それはわかってるんだけど、
「僕と同じように「動けない子」が数人いたけれど、彼らは今回ちゃんと発表してた。
ギリギリになった時、彼らはちゃんと動けるけど、僕は動けなかった。
そこがやっぱり皆よりもっと僕はヒドいんだと思うから。
それで、
皆みたいに自分のやりたいことを見つけて活動するのも、僕は苦手だと思うから、
目の前にやらなきゃいけないことがある方が僕にはいいと思って」

北海道で頑張ることにしたって言うの。
なんだかね、エラいなあって素直に思いました。

全日制をやめて、通信制にするなら、
社会経験のために、本屋のアルバイトでもさせたいなと思ってたので、
伝統を守る、修復するボランティアの話は私たちも大賛成。
がんばれーっ!です。
じっくりじっくり自分を見つめて、
自分のできること、自分のできないこと、いっぱい考えて
自分にしかできないことを見つけてきてくれたらいいなあ。


今、2位と3位です。
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Commented at 2016-10-05 21:42 x
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Commented by papricagigi at 2016-10-05 23:04
えらいな、くうま君。じぃ〜んとしちゃったよぅ。
彼くらいの多感な年頃って、きっと周りの同世代の子どもたちや大人の目が気になって仕方がないと思う。皆は何やってるんだろ、自分もやらなくちゃいけないんじゃないか、って気になったり、またはあれこれ考えず言われたことをやっているだけとか。でも、くうま君の歳でこんな風にきちんと自分を見つめて「考えて」言葉で伝えられる子って珍しいよ。すごいよ〜。

北海道での3ヶ月で、今はまだぱらぱらと浮遊している可能性が少しはっきりとした形になってきそうだね♪ 頼もしいな〜。Have a great adventure!!!
Commented by vinge at 2016-10-05 23:47
Africaさん~!感動ですーー!感涙

くうま君の言葉を反芻すると、何か書こうとしても全部邪魔になりそうだからなにも書けないー。爆

もう息止めて、今後を見守りたいです。で、応援してますー。
(あ、息はする。しないと読めなくなるもんね)







Commented at 2016-10-06 09:19 x
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Commented at 2016-10-06 10:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by アットロ at 2016-10-06 15:31 x
はじめまして。
クルミのご縁でこちらにお邪魔しました。
息子さんと同じようなイラストを描く子がアトリエに二人います。共に中三。
「どうしても最後まで描けない。」と言っていたT君は、最近一枚 初めて仕上げました。9年目です。
なんだか言う事ややる事が、くうま君と似ています。
とても魅力的な子です。
家出をしてアトリエに来たこともありました。

くまたろうさんのご縁で、クルミに乗って飛んで来てよかったです。またおじゃましますね。
で 今日は新聞配達に来ました。新聞社の許可はいただいています。昨日の記事ですが・・・ご覧下さい。
(私は年齢そのままです。^^くまたろうさんは、誰もわからないと思い。。サービスしてます。アハハ。
/Users/yuza/Desktop/日本海新聞記事.eml
Commented by africaj at 2016-10-07 09:49
> kog**aさん
くーまはね、自分が発表構想を考えていた時点で、自分の発表の素晴らしさに満足してたからwこの場で他の子の発表にショックをうけることはなかったようだけど。
自分に賭けをしてたんだと思うの。
その構想をタイムリミットってプレッシャーで「現実」に表現できるのかどうか。
で、できなかったことに、「やっぱり」と自分のできないを納得したのだと思う。
確かに・・・スペイン人ってタイムリミットって意識薄いからw

私もくーまのために殆どの時間を割いていた&最初自分のスペイン語レベルが大人の会話ができるほどじゃなかった・・・こともあって、私はblogが会話の場だったよー。
ま、スペイン語が追いついたら、リアルで話すようになったけれど。
帰国してしばらくやはりそんな状態。だから言ってることすごくわかりますよー!
「受け入れられる」「理解される」ことって、やっぱり健全な環境で、するとすーっと内側から外側にちゃんとエネルギーが流れていくのですよね。
でもくーまはね、学校で「僕はできなきゃいけない」という呪縛を持ったので、まずは「僕はこれができない」とおおらかに受け止めるステップが必要なのだと私は思うんです。
「できない」を受け止めて初めて「これはできる!」もはっきりわかってくるから。
地に足の着いたこの瞬間を見られたなんて親としてラッキーだったなと思うのです。この一年はかなり変わる気がします(嬉)

ほんと、バイトもして欲しいなあ。
Commented by africaj at 2016-10-07 09:54
> papricaさん
ありがとう!!私もこの日のくーまの言葉には感動してしまって。
自分をしっかり見つめて、全てをさらけ出すって、この年令になるとなかなかできないものね。
でも、周囲の目、周囲の常識から開放されて、自分で自分を決めると開き直れたら、次のステップは地に足がついたものになれるから。良かったって思ったよー(涙)

親元離れて3ヶ月も、きっと彼の人生の糧になると信じてるんだ。
Commented by africaj at 2016-10-07 10:00
>くまたろうさーん

私、今回の2日間のできごとは、要点だけかいつまんで・・・ができなかった。
すべてがその言動のまま書き写さなきゃ、発した人の思いが変わっちゃう気がしてね。
くーまの言葉も。
ここにいる子達、みんな、自分に格好つけられない子達なの。
本当に純粋で一生懸命。その子達が自分の道を見つけていくと飛躍するからすごい。
くーまも飛躍することを祈るのみ。

息して☆見守ってねっ(感謝)
Commented by africaj at 2016-10-07 21:02
> 小*さん
ほんとう?わかりますか?
ほんそれ!「やるやる詐欺」我が家でも言われてます!!ううう
うちも私もパパもチャキチャキできるので、しかもスピード早いのに完成度高いって
余計に本人も傷ついてるみたい。
いつかはできるようになるんでしょうか。その為にも親元離れて3ヶ月苦労するのもいいことだなあって思うのだけど・・・たくさん失敗してたくさん吸収して欲しいです~(滝涙)
Commented by africaj at 2016-10-07 21:07
> ぐ*さん
いつも見てくださっているなんて、嬉しいお言葉をありがとうございます!
ウェルカムですよー♡
いっぱい色んな人の意見や感想が聞きたいので、嬉しいですっ。
同じ時代を生きてきたのだとすると、昭和のあの雰囲気は浮くことが怖い空気ありましたもの。
自分が大丈夫でも、親が許さなかったり、先生が心配したり。。。
人生半分過ぎると、うるさく言う人ももう少ない分、第二の人生で我道は生きやすいですよね♪
Commented by africaj at 2016-10-07 21:15
> アットロさん
こんにちは!むこうでお会いしましたね!
blogも覗いてきましたっ。今度コメント残しますっ。
そうですか・・・最後まで描けないのはどうしてだったんでしょう。。。
家出して目指すほど、心を開ける場所のある子たち、幸せですね。
絵が物語ってるのかなあと思いますが、私には分からなくて残念に思うんです。

コメントいただいてすぐ新聞覗いてみたんです。
でも、前に遡る方法がわからなくて(汗)
わーん、見たいー年齢詐称記事w
これからまたトライしてします~。
by africaj | 2016-10-05 18:52 | 息子のはなし | Comments(12)